東京本校

  国土交通省 無人航空機登録講習機関

登録番号:国空無機第 236461号 国空無機第 236462号
事務所コード:T0047001

これからのスポーツ中継がどう変わる? ドローンの活用事例を紹介

ドローンがさまざまな分野で活用される中で、スポーツの分野においても、ドローンの活用事例が増えています。ドローンを使うことで、スポーツ中継のあり方も変わってくるかもしれません。

ここでは、スポーツ中継におけるドローンの活躍や、そのメリット・デメリットについて紹介していきます。

ドローンが活用されている競技

次のような種目のスポーツ中継で既にドローンが活用されています。

サッカー

テレビ中継されているサッカーの試合では、ボールをドリブルしている選手やその周辺にいる選手などを中心に映されているでしょう。ボールから遠く離れている選手の様子が映されることは少ないため、その様子はなかなか確認できません。

そこで、ドローンで撮影すればボールから離れた位置にいる選手の様子もよく見られるはずです。日本では2017年4月にJリーグの試合でドローン空撮が行われた事例があり、海外でもカンボジアやタイなどで事例があります。

上空から見るサッカーの試合は両リーム全員の選手の動きが分かり、通常のサッカー中継にはない魅力が感じられるでしょう。

ラグビー

ラグビーでは2019年に日本で開催されたワールドカップで、ドローン空撮が行われていました。

ラグビーでは大勢の選手たちが一箇所に集中することが多いのが特徴です。通常のビデオカメラで撮影した横からのアングルの映像では、詳しい様子を確認できないことも珍しくありません。

そこで、上空から撮影しようということでドローン空撮が行われました。選手が密集している場面でも、どの選手がどんな動きをしているのかよく分かるようになります。

スノーボード・スノーモービル

スノーボードとスノーモービルはアメリカのX-Gamesというスポーツ大会でドローン空撮が行われました。

ドローンで上空から撮影した映像を見れば、コース全体の様子や位置関係などがよくわかります。選手が滑り降りるときの目線に近い位置でドローン空撮することで、選手が感じているスリルを疑似体験することもできるでしょう。

スポーツ中継でドローンを活用するメリット

スポーツ中継でドローンを活用することで得られるメリットについてみていきましょう。

選手全員の動きを把握できる

通常のビデオカメラで撮影しているスポーツ中継では、選手全員の動きを同時に映し出すのは難しいです。多くの場合、その場面で中心となる選手にスポットを当てて中継しています。そのため、ボールから少し離れた位置にいる選手がチャンスをうかがっている様子などは映っていないことが多いです。

通常のスポーツ中継ならなかなか確認できない様子を見られるのが、ドローンを活用するメリットです。選手全員の動きを把握できるため、サッカーでの微妙なパス回しなども分かります。

クリアな観戦を実現できる

ラグビーやサッカーなど、敵味方の選手が入り乱れる種目の場合には、横方向からだと見づらいことも多いです。見どころといえるようなプレイがあっても、ほかの選手の影になって見えないこともあります。

その点、ドローンで上空から撮影した映像なら、影になって見えないようなことはありません。クリアな観戦を実現できるのがメリットです。距離感などもわかりやすいでしょう。

ドローンは練習や戦術にも活用できる

ドローンの活用はスポーツを観戦する人だけでなく、選手や監督にとってもメリットがあります。スポーツの試合に勝つためには、練習を積んだり戦術を練ったりしなければなりません。これまでも、練習の様子や試合の映像を見ることで弱点克服や戦術の考察に役立てていました。

そして、ドローンで練習や試合の様子を空撮すれば、その映像を活用することができます。横から見ただけでは気づかなかった弱点や癖などに気づくことも多いです。より効果的な練習が可能になるでしょう。

ドローンをスポーツで活用する際の注意点

スポーツの分野でドローンを活用するにあたっては、次のような点に注意が必要です。

試合や大会では事前の承認が必要

大勢の人が集まるイベントなどが行われている場所の上空にドローンを飛行させる際には、事前の承認が必要です。承認を得ることなく、ドローンで空撮を行うと違法な行為として扱われてしまうため十分に注意しましょう。また、承認の申請を行ってから承認を得るまでに時間がかかる場合もあるため、早めに済ませておく必要があります。

安全対策

ドローンは操縦を誤ると事故につながることもあるため安全対策が必須です。

海外ではドローンによるスポーツの空撮で事故が発生した事例もあります。イタリアのアルペンスキーの大会で、選手のすぐ近くを飛行していたドローンが落下したというものです。ドローンが選手に衝突することはありませんでしたが、非常に危険だということで問題視されました。

こうした事故を防止できるような安全対策を講じることができれば、スポーツでのドローン活用はさらに広がるでしょう。

まとめ

スポーツ中継でドローンを活用することで、上空からのアングルでスポーツ観戦を楽しめるようになります。サッカーやラグビー、スノーボードなどで既に活用事例があり、今後は他の種目でも活用されることが考えられます。

試合映像の中継だけでなく練習や戦術の考察にも活用されており、今後ますますドローンの活躍が期待されます。