国土交通省 無人航空機登録講習機関
登録番号:国空無機第 236461号 国空無機第 236462号
事務所コード:T0047001
最近はさまざまな業種でドローンが活用されるようになりました。また、ホビー用のドローンも広く普及しており、多くの方が楽しまれています。
とはいえ、ドローンのことをよく知っている人は、まだまだ少ないのが現状でしょう。そこで今回はドローンを操縦してみたいと思っている人に向け、ドローンの機能や飛行する仕組み、小型ヘリコプターとの違いなどを解説します。
まずは、ドローンがどのようなものなのか説明したいと思います。
ドローンとは遠隔地からの操作やコンピューターやAIによる自動制御によって、自立飛行する航空機のことです。基本的にドローンは無人の航空機を指すことが一般的ですが、海外では人を乗せるタイプの大型の航空機をドローンと呼ぶ場合もあるなど、その定義には曖昧な部分もあります。
一般的に普及しているドローンは、専用の送信機やスマートフォンのアプリなどを使って操縦することが可能です。ドローンにはカメラが搭載されており、飛行中に機体の周囲の状況を見たり、空撮したりすることができます。そのため、空撮した画像や動画をTwitterやInstagramなどのSNSに投稿する人が増えているようです。
一般的に「ドローン」と呼ばれるものは、5~20万円程度の価格の機体が多くなっています。操縦するために特別な免許は必要ありません。ただし、私有地や公道、人が多く住んでいる地域でドローンを飛ばす場合には、国土交通省などの許可が必要です。
もっとライトにドローンを楽しみたい人には「トイドローン(ホビードローン)」があります。価格は1万円前後で、機体の重量も200g未満と軽めな点が特徴です。ドローンを飛ばす楽しさを味わうには充分なスペックなので、はじめての方はこちらで試してみるのがよいでしょう。
土木や建築、測量などの現場においては、産業用ドローンが活躍します。プロユースということもあり、操縦には高い技術が必要になることと、機体自体も数10~100万円単位になる点が特徴です。
ドローンには先ほど紹介したカメラ機能以外にも、以下のような機能が付いているものもあります。
VPS(Vision Positioning System)
空撮用のドローンに付いている、機体の下に見える景色を認識し、気圧センサーと超音波センサーを駆使することで、機体の位置を自動補正する機能です。簡単に言えば、障害物センサーのようなイメージになります。
RTH (Return To Home)
RTHとは、文字通り飛行中のドローンが自動で離陸した場所に帰還する機能です。送信機と機体の距離が離れすぎたり、バッテリーの充電が少なくなったりした際に、機能が発動しドローンが戻ってくる仕組みになっています。
ドローンの精密な飛行が、どのような仕組みで実現しているのか解説します。
大雑把に説明すると、ドローンはバッテリーの電源でプロペラ(回転翼)を制御することによって飛行する仕組みです。なお、ドローンのプロペラ部分は「ローター」と呼ばれます。
ドローンが飛行する際には、機体に複数設置された、ローターの回転する速さと方向を制御することがポイントです。基本的には隣同士のローターが逆回転になっていることで、ドローンの安定飛行を実現しています。
ドローンは4枚のローターが設置されたクアッドローターが一般的なのですが、ローターの回転の速さが、
前のローター<後ろのローター
となった場合、ドローンが前方向に進みながら飛行します。
したがって、
前のローター>後ろのローター
と逆になった場合は、ドローンを後ろ向きに進めることが可能です。
4つのローターの回転する速さを微妙にコントロールすることで、自由自在に方向を変えて飛ぶことができます。
また、ドローンにはジャイロセンサーが付いているため、機体がどのような方向や角度にあるのかがわかります。そのため、強い風が吹いてドローンが傾いた際には、その状況をリアルタイムに把握することが可能です。
そして、ジャイロセンサーがドローンの傾きを検知した後、プロセッサという機能を使ってローターの回転数や向きを調整することで機体を正常な位置に戻すことができます。
小型ヘリコプターとドローンの違いは大きく2つあります。
まず、小型ヘリコプターはすべて人によるコントロールで飛行しますが、ドローンは自動操縦やGPS、各種センサーを活用することで、自動飛行させることが可能です。また、飛行の仕組みも異なります。
ヘリコプターはメインのローターが回転することで飛行を可能にしますが、そのままだと機体が逆に回転してしまうトルク効果が発生するため、後ろに付いたテールローターで逆向きの推力を発生させることで安定飛行を可能にしている点が特徴です。一方、ドローンは各ローターがトルク効果を相殺することで、安定飛行を可能にする仕組みとなっています。
ちなみに、ドローンはローターが1つでも動かなくなると墜落するため注意が必要です。
ドローンはトイドローンなどであれば、価格も安くすぐにはじめられると思います。しかし、正しい操縦方法を身につけておかないと、ヒトやモノにぶつかってトラブルに発展する可能性がありますので、充分に注意して扱いましょう。
また、最近は全国にドローンのスクールが増えてきたので、基本的な操縦方法を学んでからドローンデビューするというのも一案です。