国土交通省 無人航空機登録講習機関
登録番号:国空無機第 236461号 国空無機第 236462号
事務所コード:T0047001
大規模な農場では、農薬や肥料の散布に無人ヘリコプターなどが利用されていますが、最近はドローンを活用するケースも増えています。ドローンを自分で操作できれば、ヘリコプター業者に依頼する必要がなくなるため、大幅なコストカットにつながるでしょう。
しかし、農業におけるドローンの活用方法はそれだけではありません。今回は農業におけるドローンの活用方法やメリット、導入に必要な手続きや費用相場などを紹介します。
農薬散布をはじめ、ドローンは農業においてさまざまな形で有効活用されています。
農業におけるドローンの活用の代表例が農薬散布です。従来、広い農場の農薬散布は無人ヘリコプターで実施することが多いのですが、技術の発展や安価な機体が増えたことにより、ドローンを活用して農薬散布を行う農家も増えています。
ドローンとセンシングの技術を組み合わせることで、作物の被害状況に応じて適切な量の農薬散布が可能です。また、複数のドローンを併用することで、効率的かつスピーディーに農薬散布を行えるため、被害を最小限に食い止めることができます。
ドローンで散布できるのは農薬だけでなく、肥料や種も対象です。これまで肥料散布は、航空写真や衛星写真で農作物の状況を把握しながらブロードキャスターという肥料散布用の機械を使って作業が行われていました。これらの作業はドローンで代行できます。
また、ドローンであれば平地だけでなく山など傾斜がある場所への散布も可能なため、作業者の負担を大幅に軽減することが可能です。高齢化が進む農家にとって、この点は非常に大きなメリットだといえるでしょう。
さらに、前述したセンシング技術と組み合わせることで、より最適な肥料や種の散布ができるため大幅な作業効率化につながります。
ドローンに搭載されたカメラで、農作物の状況を撮影したり、遠隔地からリアルタイムに調査したりすることが可能です。センシング技術と組み合わせれば、作物の状況だけでなく、外注や鳥獣被害の状況も把握できます。
これまで農作物の状況を詳しく確認するためには、人が現場に赴いて確認するしかありませんでした。しかし、ドローンの活用によって大幅な作業効率化の実現が可能になっています。
農業散布用ドローンは、無人ヘリコプターに比べ非常に軽くてコンパクトです。そのため、運搬が簡単で、設置するための場所もそれほど広い必要はありません。
さらに、そのコンパクトなサイズを活かし、これまで無人ヘリコプターでは農薬や肥料が散布できなかった狭いエリアでの作業も可能です。動力も充電式のバッテリーなので、扱いが簡単な点もメリットの一つです。
農業用のドローンは、一般的に時速14~15kmで幅3~4mの農薬や肥料の散布が可能です。つまり、10a(100㎡)の農地への散布であれば1分程度で実施できます。
一方、これを人の手で実施する場合には、何倍もの負荷が必要です。また、電波が届く範囲であれば、その場で別の農地の散布作業も行えるため非常に効率的です。
さらに、センシング技術と組み合わせることで適材適所の処理が可能になるため、より効率的に農業を行えます。
先程も紹介した通り、無人ヘリコプターを使った農薬散布は数百万円のコストが必要です。一方、ドローンであれば、大幅なコストカットが可能になります。
ドローンを活用できるのは農薬散布だけではなく、1台のドローンでさまざまな用途に活用できるためコストパフォーマンスも非常に高くなっているのです。
農業にドローンを導入するために必要な手続きは、現在非常に少なくなっています。
農地でドローンを飛ばすために必要な手続きとしては、基本的に国土交通省の許可を得られればOKです。
ただし、農薬散布は航空法によって規制が入っているため、国土交通省から承認を得る必要があります。このとき必要になるのが、10時間以上ドローンを操縦した経験と、5回以上の農薬散布作業の実施経験です。
機種にもよりますが、一般的な農業用ドローンの価格は、100万円程度が相場となっています。また、これに伴う保険料として3万円程度が必要です。
さらに、農薬散布を行うためには前述の通り、10時間以上のドローン操縦経験と、5回以上の農薬散布作業の実施経験が必要です。そのためドローンスクールに通う必要があり、その費用相場が20~30万円程度と考えておくと良いでしょう。
ドローンの登場によって、農業の作業効率化は大幅に進みました。コスト面だけでなく、より効果的に作物を育てられるドローンの導入は、費用対効果抜群といえるでしょう。
しかし、ドローンを自由自在に活用するためには、ドローンに関する知識と運転技術を身につけることが必須です。そのためには、全国にあるドローンスクールに通うのが近道でしょう。
本記事でドローンの農業活用に興味が湧いた方は、ぜひドローンスクールの門を叩いてみてください。